10年前のマスコミ関係のシンポジウムで、ある新聞社幹部が最新の調査から若者がほとんど新聞を読んでいないことを示した。そしてさらに衝撃的だったのは過去のデータを遡ったとき。40年前には20代の若者の6割が新聞を読んでいた。
つまりその団塊の世代がその後も新聞を取り続け新聞の部数を支えていたのだ。ということは、団塊世代が健康寿命を越える10年後には部数は半分になる、と(『持続可能なメディア』下山進著)
そしてその通り10年後の新聞発行部数は半減した。1000万部超あった読売新聞さえ600万部まで落ち込んだ。新聞どころかテレビさえ見ない(持たない)若者が当たり前の時代に。
新聞社もテレビ局も関連の広告代理店も、主な収益の柱はかつて儲かっていた時分に買った不動産からの収入になりつつある。部数はいずれ下げ止まると言われたが、その後も加速度をつけて落ち続けている。
パチンコ業界も新聞業界の衰退とほぼ同期し、10年で店舗数もファン人口も半減した。いったんは下げ止まったように思える店舗数も今後さらに加速度をつけて減るのか。新聞社はデジタルからの収入を増やすのに必死。ではパチンコは? スペックをいじるだけでは次は見えない。
※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋