新機種についてネット上の評価を拾い集め点数化した「AIレビュー」についてのコラムをお届けします。
今回は6月2日より導入されたパチンコ新台11機種を「導入後評価」の総合点によるランキング形式で紹介したいと思います。
※「AIレビュー」とは、その機種におけるネット上の評価・コメントを拾い集めて点数化したもの。ポジティブな声が多ければ点数は高くなり、逆にネガティブな声が多ければ低くなる傾向になっています。あくまでも忖度無しのユーザーの声が点数に反映されますから、「点数が高い=ユーザーの評判が良い」「点数が低い=ユーザーの評判が悪い」と思ってください。「演出」「スペック」「出玉性能」「ゲーム性」「ファン満足度」の各5項目100点満点で採点し、最終的に総合点も100点満点で採点しています。打つ前の指針になるかなと思っています。
AIレビューの点数や詳細なポジティブ・ネガティブ意見は新台ページからも確認できますので、ぜひ見てください。
パチンコ
1位(→) PA海物語3R3(三洋物産)
総合66点(78)
演出70点(85)・スペック70点(75)・出玉性能67点(70)・ゲーム性67点(80)・ファン満足度68点(80)
導入後のユーザー評価を総合的に分析すると、優れた設計思想と革新的な機能を持つと評価されている。特に「1999年版モード」によるノスタルジーの再現や「ひっそり魚群告知」といった独自のカスタム機能は、シリーズのファンから高い評価を得ています。また、8チャッカーの搭載による消化効率の向上や、理論上の継続期待値の高さなど、機種本来の「海物語」らしいゲーム性と出玉性能は、シリーズファンに安心感を提供しています。
不満点は、多くのホールで見られる「極悪調整」や「釘削り」に向けられており、これが低い回転率、頻繁な「ハマり」、そして初当たりの困難さを引き起こして、ユーザーのフラストレーションと不満の主要な原因となっています。
その本質的な魅力により、甘デジカテゴリーにおける長期的な人気機種となる可能性を秘めています。特に「海物語」シリーズのファンにとっては、安定した稼働が期待できる機種と言えるでしょう。しかし、その将来的な成功と寿命は、機種自体の品質だけでなく、パチンコホールにおける運用基準に大きく依存していると言える。
2位(↑) e冴えない彼女の育てかた(大都技研)
総合62点(70)
演出65点(65)・スペック75点(75)・出玉性能70点(70)・ゲーム性72点(72)・ファン満足度62点(62)
LTが発動すれば大きな期待出玉がある一方で、LT非経由のRUSHでは、プレイヤーが満足できる「中間的」な報酬が不足している。下位RUSH中の大当りでは75%が600個以下の払い出しとなり、これが「ショボ出玉」や「出玉が甘デジ」といった不満の直接的な原因であり、結果としてLTに入れられるかが全てという極端な出玉体験を生み出している。「右の75%が出玉600以下はライトミドルでやるスペックではない」というユーザーの指摘は、本機のバランスに対する的確な批判といえるかもしれない。
大当り確率1/179のライトミドル機として、プレイヤーはある程度の遊びやすさを期待するが、現実はLTありき。遊びやすさと出玉性能、どちらにも振り切れていない中途半端な性能と評価されている。
3位(↑) e範馬刃牙(アムテックス)
総合58点(68)
演出55点(85)・スペック50点(40)・出玉性能65点(78)・ゲーム性60点(72)・ファン満足度50点(65)
ユーザーの体験は天国か地獄どちらかであり、中間的な体験はほとんど報告されていない。1/499という大当り確率 、BONUS当選時の約50%というLT突入率は、LTへの道のりを過度に「辛い」「長い」ものと感じさせているが、LTの性能自体は現行機種でもトップクラスと評価されている。
その極端なハイリスク・ハイリターンな特性により、出玉と速い展開を求めるプレイヤーを引きつけており、原作IPと新筐体も初期の魅力と高い初期稼働に貢献している。ユーザーから報告される過酷な難易度、フラストレーションのたまるLTの失敗頻度、そしてゲーム全体のバランスに対する懸念によって相殺されており打ち手は選ぶが、特定層に絶大な訴求力を持つだろう。その類まれな出玉性能が口コミで広がり、本来の遊技層以外にも波及することができれば、長期的な稼働貢献もありうるか。
4位(↓) デカスタ P戦国無双(ニューギン)
総合56点(76)
演出55点(78)・スペック65点(75)・出玉性能60点(80)・ゲーム性55点(75)・ファン満足度50点(70)
LTが発動し、その高い継続率と爆発的な出玉性能を体験できたプレイヤーからは、極めて肯定的な評価が寄せられている。LT突入時の爽快感は本機の最大の魅力であり、プレイヤーに強烈な達成感と興奮をもたらしている。しかし、LTに到達しない、あるいは下位RUSHが期待通りに継続しない場合のプレイヤー体験は大きく異なり、通常時の遊技を「重い」「退屈」「苦痛」と表現しています。これは、大当たりまでの道のりが長く感じられることや、その間の演出が単調であることが主な要因か。「ドデカSTART」により1時間あたり約510回転という高い時間効率は評価されているが、「虚無感」を完全に払拭するものまでは至っていないようだ。さらに、RUSH中の「右打ち中の玉減りがひどい」という具体的な指摘も複数見受けられ、プレイヤーにとって看過できないストレス要因となっているようだ。
総じて本機は、そのピーク性能においては非常に高い満足度を提供できるものの、その体験がLTの成功に強く依存している。LTに恵まれないプレイヤーにとっては、通常時の退屈さ、RUSHの継続に対する不満、そして玉減りといった課題が累積し全体的な満足度を押し下げています。この結果、80%継続の下位RUSHを搭載しているものの、評価は「LTに入れば面白いが、入らないと厳しい」という、二極化したものとなっている。
5位(↓) e 新・必殺仕置人 超斬撃99(京楽)
総合47点(72)
演出50点(70)・スペック65点(78)・出玉性能55点(85)・ゲーム性36点(68)・ファン満足度33点(60)
最大の魅力は、LT発動時の約91%という驚異的な継続率。しかし、LTへの到達が極めて困難であるため、多くの遊技者がその「威力」を体験する機会に恵まれず、結果として「期待外れ」という感覚を抱いている。理論上の高継続率が、実質的なLT突入率の低さによって相殺され、遊技者の満足度を大きく低下させているようだ。
演出面では、「クールさ」や「迫力」が高く評価され、特にカスタマイズ機能による「無駄な発展がない」点が好評で、原作ファンからの満足度も高い。しかし、過去作で不評だった演出の再利用や、LT中の演出に新鮮味が欠けるという批判も存在。一部の遊技者から「手抜き」あるいは「進化の欠如」と捉えられた可能性がある。
総じて、甘デジの遊びやすさとミドル機の一撃性を融合させようとする先進的な設計思想を持つ一方で、その理想と現実のギャップ、特にLT突入の低さが、遊技者の満足度を大きく損ねている。
5位(↑) P DD北斗の拳3 百突99ver.(高尾)
総合47点(52)
演出40点(30)・スペック65点(85)・出玉性能50点(60)・ゲーム性45点(40)・ファン満足度35点(45)
スペック面に関しては、甘デジ帯らしい遊びやすさとそれなりの出玉性能と一定の評価がされている。
導入直後から最も明確に指摘されているのは、「甘先バレ」カスタムが公称値や期待値ほど機能していないという不満で、これは同社他機種でも同様の傾向が見られている。メーカーにとっては、過去機種から指摘されてきた可能性のある演出信頼性やカスタム機能の問題点が、本機においても改善されていないとプレイヤーに認識されているようで、これが演出やファン満足度の低下に繋がっている。
7位(↑) P緋弾のアリア~緋緋神降臨~88Ver.(藤商事)
総合45点(62)
演出68点(65)・スペック30点(55)・出玉性能55点(60)・ゲーム性50点(60)・ファン満足度40点(65)
ユーザー評価は、概ね低評価に傾いている。「勝てない」「ラッシュが弱すぎる」「確率が低すぎる」「面白くない」といったネガティブな意見が多数を占めており、スペック面に対する批判が多い。
一方で、LT突入時の出玉性能や継続率(約93%)は非常に高く評価されており、一撃での大量出玉報告も存在。この「LTに入れば楽しい」という声が、総合評価をわずかに引き上げる要因となった。しかし、そのLTへの突入ハードルの高さ(強襲任務突破率約32%など)や、通常時の演出バランスの悪さ、初当たりの重さに対する不満が、全体評価を大きく押し下げており、特に「1/88.2」という合算確率表示に対するユーザーの誤解や不信感が強いことが、評価低下の主要因となっている。「1/88.2」という合算確率表示は、ユーザーが期待する「甘デジ」の軽さに直結する数値ですが、実際の特図1大当たり確率が1/129であり、さらにc時短当選確率1/275が含まれる複雑なスペック構成。このスペック表記の複雑さが、ユーザーの期待値と実際の遊技体験の乖離を助長し、結果として「詐欺的」とまで受け取られる原因となっている。
7位(↓) PLT激デジ ジューシーハニー極嬢(サンセイR&D)
総合45点(68)
演出40点(65)・スペック50点(60)・出玉性能55点(70)・ゲーム性50点(65)・ファン満足度40点(60)
ユーザー評価は、LTへの依存度が高くLTに突入しない場合の出玉の伸び悩みや、投資がかさむ点への不満が目立つ。また、左打ち時の演出バランスの悪さや、特定の演出(先バレなど)の信頼性に対する疑問も指摘されており、「左の演出は終わっていて、確定以外は何でも外れる」、「先バレきても思ったよりも期待できない」といった具体的な不満が挙げられている。
一方で、LT突入時には爆発的な出玉の報告もあり、上位RUSHのポテンシャルは高く評価されています。しかし、この高ポテンシャルが常に発揮されるわけではなく、一部には「初当たり普通に引ければ大負けしないしLT引ければ勝てそう」といった、ポテンシャルを評価する声も存在しますが、全体的には不満の声が優勢です。
9位(↑) eF彼女、お借りします(SANKYO)
総合35点(43)
演出60点(68)・スペック25点(22)・出玉性能30点(55)・ゲーム性40点(38)・ファン満足度50点(72)
演出はSANKYOらしい作り込みやRUSH中の爽快感は一部で評価されるものの、期待を裏切る「激アツ外し」の多発や、単調さを指摘する声が目立ち、バランスの悪さが評価を下げている。
スペックは公表スペックと体感的なRUSH突入確率の乖離に対する不満が圧倒的多数を占めており、LT突入条件の厳しさも相まってユーザーの信頼を大きく損ねている。
出玉性能はLT突入時の爆発力は認められるものの、そこに至るまでの道のりが険しすぎるため、多くのユーザーがその恩恵を享受できていない。結果として、投資に見合う出玉を得られたという報告は限定的である。
ゲーム性は「デカヘソ」による通常時の消化効率の良さは評価される一方で、単調なゲーム展開やLTへの遠い道のりが、遊技のモチベーションを削いでいる。
ファン満足度は 原作ファンへの配慮として、キャラクター演出の豊富さやオリジナル要素は評価されるが、それを楽しむ以前の段階でスペックやゲーム性への不満が勝り、原作ファンであっても厳しい評価を下すケースが散見される。
実質的なRUSH突入へのハードルの高さとLTへのハードルの高さ、これらの要素が遊技体験全体に大きな負の影響を与えており、一部で評価される「デカヘソ」仕様の快適さや、原作IPの魅力をもってしても、全体の評価を押し上げるには至っていない。
10位(↑) Pfマクロスフロンティア5 LT-LIGHT ver.(SANKYO)
総合30点(58)
演出45点(60)・スペック20点(65)・出玉性能15点(70)・ゲーム性25点(55)・ファン満足度35点(45)
本機は「マクロスフロンティア」という人気IP、甘デジという比較的手の出しやすいスペック帯、そしてLTを組み合わせたことで、導入当初は一定の注目を集めたかもしれない。しかし、実際に遊技したユーザーからのフィードバックは、LTへの過度な依存、貧弱なスペック、そして5%のRUSHリセットといった極めて不評なメカニズムに対する不満に満ちている。
現状の厳しい評価が覆るには、例えばLT突入率や下位RUSHの性能に関して、実際にはもっと良好な挙動を示す台が多数存在するなど、ポジティブな評価が広まる必要がある。しかし、現時点の分析対象期間においては、そのような兆候は見られない。したがって、本機が長期的にホールの稼働に大きく貢献することは困難だといえる。
11位(↓) デジハネPモンスターハンターライズ(銀座)
総合26点(77)
演出20点(73)・スペック25点(68)・出玉性能15点(75)・ゲーム性20点(70)・ファン満足度10点(70)
ユーザー評価は、全体として極めて否定的な傾向を示している。特に「甘デジ」という機種タイプに対するプレイヤーの期待値と、実際の遊技体験との間に大きな乖離があったことが主要な要因として挙げられ、投資額に対するリターン、演出の信頼性、そしてゲームの単調さが複合的に作用し、プレイヤーの不満を増幅させています。
「甘デジコンセプトの破綻」は深刻な問題で、「1万円あれば遊べる」という甘デジ本来のコンセプトが機能せず、ライトミドルやミドル機並みの投資を強いられると感じられている。これにより、甘デジを好む層のプレイヤーから支持を得られていない。
「演出の質の低さと単調さ」も大きな課題で、ユーザーを惹きつけ遊技を盛り上げるべき演出が、むしろストレスや退屈の原因となっており、「しょーもない演出と数字が淡々と流れて」といった意見が多く見られる。特に、演出スキップ機能が唯一のポジティブ要素として挙げられていることは、演出そのものの設計がプレイヤーのニーズと合致していなかったことを示唆している。
総括
今回の導入後評価では、パチンコ評価では導入前に続き「PA海物語3R3」が1位となりました。「甘デジなのに荒すぎて甘デジらしさが無い」機種が目立ったのに対し、しっかりと「海物語」らしい作りに仕上げてきたのが結果に繋がったと言えそうです。
©︎武論尊・原哲夫/コアミックス 1983 版権許諾証 YTU-855
©︎武論尊・原哲夫/コアミックス 1983,
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