M&Aによる既存店の事業承継ペースは過去最高、4月までで67店舗に上っている【パチンコ狂の詩】

近年のパチンコ業界においては新築出店案件が減少し続ける一方で、M&Aによる既存店の事業承継が盛んに行われていることは周知の通りだ。こうした傾向はコロナ禍前の2019年頃から活発化していて、2020年の1年間には100店舗を超えていた。

その後も(閉鎖を選択する店舗が増えるのと同時に)強豪チェーンを中心として既存店の取得ニュースが立て続けに流れたものである。ちなみに2023年には「NEXUS」などを筆頭に1年間で110店舗のM&A案件が出ていた。

しかしながら昨年は42店舗に留まっており2019年以降では最少に。新紙幣の改刷対応など既存店にかかるコストが大きかったことも影響していたのかもしれない。パチンコ業界全体が様子見の1年だったことがよく分かる数値といえるだろう。

年次別のM&A件数推移

そのため今年のM&A動向には注目していたのだが、その数は4月までで67店舗に上っている。鹿児島県の『モリナガ』10店舗を「デルパラ」グループが傘下に収めて九州地方へ初進出を果たしたニュースには驚かされた方も少なくないはず。

更に、徳島県を代表するパチンコ企業「ノヴィル」グループの36店舗を「平成観光(KEIZ)」グループが取得したことが発表されたばかりだ。これにて同社の経営ホール数は一気に業界7位までジャンプアップしている。

他にもガイアグループの『メガガイア蒲田』と『ガイア北42条店』をマルハンが事業承継するなど、再生計画が認可されたことで少しずつ動きも出てきている。

このように、今年はまだ3分の1が過ぎたところだがM&A店舗数は既に去年を上回った。ペース的には過去最高。今後の動向にも引き続き注目したい。

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