十分な人口を抱えるロードサイドの大型パチンコ店、かつての成功条件は通用しなくなったのか【我市場的瑣末主義】

パチンコホールイメージ

日産が工場閉鎖を検討していると噂のある神奈川県横須賀の追浜工場と平塚の湘南工場。追浜に住む知人は工場閉鎖で地元の受けるダメージは相当大きいと言った。「神奈川は日産の城下町の多いところ。関連企業含め撤退が相次ぐかも」と。

かつて30年前に日産は座間の工場を閉鎖した。当時の神奈川は人口に対するパチンコ台数の少ない日本有数の県だった。人口密集地が多く駐車場の広くとれる敷地が少なかったのでロードサイドの大型パチンコ店はどこも盛況を極めていた。座間閉鎖後、工場の跡地などに関西ほか県外からのパチンコ店の新規出店が相次いだ。

その後の座間のパチンコ市場を調べて唖然とする。座間市内にはかつて20店近いパチンコ店があり、700台以上の5店舗を中心にしのぎを削っていた。それが今は1,000台超の2店を残すのみ。重複を含め実に16、7社が出店・撤退を繰り返したのだった。

工場が閉鎖しても地元の人口ボリュームが十分あれば工場跡地の再開発でもパチンコ店の市場性は確保できるはずだった。ところが大手ホールでさえ数年で撤退することに。十分な人口を抱え十分な駐車台数を持つロードサイドの大型店。かつての成功条件はもはや通用しなくなったのか。

※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋

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