GWにオープンした店を見るとパチスロ台数がパチンコとほぼ同数あるいはそれ以上であることに気づく。『キクヤ堺本店』は約1,500台のうちパチスロがパチンコの倍だった。1,000台と500台。
20円パチスロが4円パチンコの台数を1月に抜き去ってその差は拡大する一方。1月以降の販売台数も推計でそれぞれ14万台でパチスロが上回っている。「ある名古屋メーカーが新工場を作っているがパチスロ製造ラインのためともっぱらの噂」とある販社社長。スロ専も増えつつある。
なぜここまでパチンコが落ちたのか。遊技機開発会社の若手社員に訊くとほぼ誰もパチンコは打たない。LT機を打った人も一人だけ。お金をもらっても打たない、とも。
店としてはパチンコから抜くしかない、パチスロは設定1以下にできないからとある店長。「これ以上取ると客離れが起きるという限界値は店長ならわかる。今はノルマもあってその底が抜けお客が奈落の底に堕ちていっているようなもの」と。
抜きたくても抜けないパチスロが結果的に残り、抜き放題のパチンコが市場からなくなる皮肉。店とお客のゼロサムゲーム。LT機能よりも利益取り過ぎコンプリート機能をつけるべきか。すでに適正利益で成り立たない市場。
※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋