現時点で全国にパチスロ専門店は318店舗が営業中だ。ホールの総数は6,288店舗なので割合はほぼ5%。コロナ禍以降だけでも小規模店を中心に同形態のホールが332店舗閉店したことで、この数は5年間で半減した。
パチスロ営業主体となって久しい中でも、それほど増えているとはいえない状況だ。ちなみに総台数が400台以上となるパチスロ専門店は計46店舗で、意外に少ないと感じる方もいるかもしれない。最多台数ホールは『楽園蒲田店』で757台となっている。
(まだまだ4円パチンコの不調が続く中では)新店や改装等を考える際にパチスロ専門店という選択肢も当然出てくることだろう。特に競争環境の激しいエリアでは、小中規模の併設店が厳しいことに変わりはない。
そんな中、昨年末には『SLOT ZENT555』が新規グランドオープンを果たしたばかり。愛知県を代表するパチンコ企業「善都」グループにおける初のパチスロ専門店としても話題となったものである。
こちらは昨年9月に事業承継した『BUFFALO DX』を一旦閉鎖の上で大改装した案件だが、元は設置台数540台の併設店だった。近隣には大型店が点在している中でどのように再始動させるのか気になっていた方も少なくないはず。蓋を開けてみると地域最大級のパチスロ専門店として生まれ変わった次第だ。
このように「競争の激しいエリアで中規模の併設店では厳しいが、パチスロ専門店なら勝算があるかもしれない」といった案件は今後ますます増えていくのかも。
なお、激戦区における大型パチスロ専門店の成功事例といえば真っ先に『EVO37宮崎』を思い浮かべる方も多そう。周辺には「モナコパレス」や「Dステーション」など大型の強豪ホールが目白押し。昨夏にはマルハン史上最大店舗として新築オープンした『マルハン南宮崎店』も存在している。
そんな文字通りの激戦エリアにおいて『EVO37宮崎』は一際大きな存在感を発揮している優良ホールだ。元は合計760台の併設店として営業してきた『ユーコーラッキー宮崎店』を一時休業の上で改装し、大型のパチスロ専門店として2023年10月にグランドオープンしていた。
今年は既存店のM&Aが再び増えつつある中で、集客状況の芳しくない中規模ホールがパチスロ専門店として復活する。そんなケースにも期待したい。