お客様が遊んでくれた結果を謙虚に受け止め、日々細かく対応し続けることがパチンコ店の仕事【我市場的瑣末主義】

多くの取引先に意見を聞いて試行錯誤しながら作り上げた商品が完成後さっぱり売れない、とある部備品会社の社長が話す。かと思えば何の工夫もなく特段目立つ特徴や有用性があるとも思えないものが売れたりロングセラーだったりする。「結局売ろうとして売れるものはめったになく、売れるから売るという鉄則に従うしかない」と。

売る側が主体になってはいけない。売る側は買う側に合わせてシフトを変え続ける。つまり常に受け身の姿勢。「グラグラ揺れる地面に両足で立って体のバランスを保つようなもの。自分が立ちたいようには地面は安定してくれない。あるいは波のたつ海でボートに乗っているようなもの。海を鎮めることなどできない。波に翻弄され続けるのが商売」と。

人の欲という海。人気の台を設置するがお客はすぐに離れる。かと思えばまったく期待していない台がどういうわけか高稼働を続ける。理由はさっぱりわからない。ああだこうだと解説する人はいるがその理論が正しくないことは次の機種選定にまったく役立たないことからもわかる。つまり後知恵に過ぎない。

「パチンコ店はお客が遊んでくれた結果に日々細かく対応する対応業なのです」とある店長が言った。謙虚に受け身に徹すること。

※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋

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