東京都遊技業協同組合(東京都遊協)は9月24日、東京都新宿区の遊技会館において、認定NPO法人ワンデーポートへの寄付金贈呈式を執り行い、阿部恭久理事長がワンデーポートの中村努施設長に300万円の目録を手渡した。
ワンデーポートは、ギャンブルに問題を持っている人の回復を支援する施設を運営するNPO法人。2000年から活動を始め、今年で25周年を迎えた。これを記念し、中村施設長は「25年間見てきた風景~生活の視点と遊びの視点を中心に~」と題し、四半世紀の知見を通じて感じた依存を取り巻く社会の流れについて講演した。依存問題を抱える方は、社会で居場所がない、仕事でストレスを抱えやすい、「遊び」が広がらない(ギャンブルをやる前から)などの課題があると、「余暇と遊び」の視点による依存対策に切り込むことは有効なのではないか。また、問題を持つ人にも受け入れやすいものになるのではないかと投げかけた。
オンラインカジノによる規制強化などを盛り込んだ「改正ギャンブル等依存症対策基本法」が9月25日に施行となる中、政府のギャンブル等依存症対策推進関係者会議の委員を3期務めた阿部理事長は、「何かにのめり込むこと自体を『依存症』と決めつける傾向には、違和感がある。趣味、遊びの世界は、のめり込める世界である。それまで制限しては、味気ないものになろう。私たち遊技業においては、これからも遊びやすい、問題の起こらない遊技環境を構築していきたい」と、講演に感想を添えた。
なお、東京都遊協は本年11月16日に埼玉会館において、25周年記念のワンデーポートセミナー「ギャンブル依存を多角的に考える」を後援することが発表された。これはパチンコ・パチスロ社会貢献機構が助成している。