パチンコとパチスロ。この二つの遊技機は同じホールに並びながらも、その魅力や本質は大きく異なる。一方で客から期待されているものは同じ。遊技価値と出玉への期待感だ。
パチスロは「設定」により遊技機の出玉率が管理されている。客は店がいれた設定を推測し攻略する。この戦略性こそがパチスロの醍醐味だ。設定の投入状況や癖を見極め広告により期待を膨らませて店に行く。そこには単なる偶然以上の「やれる可能性」が詰まっている。
一方でパチンコは「くぎ調整」が厳しく規制されており、遊技客が喜ぶような開店くぎの店はもうない。1台1台遊技機を打っていけば癖が良い台もあるのだろうが、出玉を伝えること=くぎ曲げとなるため、ホールとして伝えられるのは単に遊技機が面白いという、オススメくらい。
「設定できないパチスロ」を想像してほしい。オール設定1しかなかったら遊技客は今ほど来店するだろうか。今のパチンコ遊技客はオール設定1を打たされているように見える。
どうせ負けるならと客は低貸に移動。通常貸に客がいないのも無理はない。出玉への期待感が無いという状態ではパチンコの再浮上は期待しにくい。パチンコの面白さにはくぎが不可欠であると昔からの客は嘆く。