道の駅で販売されている弁当を見る。地元のお母さんたちが心を込めて作っていることは分かるが、見た目が茶色っぽく肉の油も白く浮いていて、あまり美味しそうには見えない。正直なところ購入を少し躊躇したものだ。しかし実際に食べてみると、素材の味がしっかりと感じられてとても美味しかった。
一方でコンビニ弁当は、パッケージや盛り付けに工夫が凝らされており、見た目から「美味しそう」と感じさせる力がある。消費者の目を引き、まずは一度手に取ってもらうことを最優先にしているのだろう。食べてもらって味が伝わらなければ次の消費にもつながらない。
これは遊技機にも通じる話である。メーカーは筐体や液晶の演出や待機画面に至るまで、遊びたくなる工夫を随所に施している。同様に高稼働のホールは遊技機の性能をアピールしたり、装飾を工夫したりして遊技客の興味を引こうと努力している。
しかし、そうでない店もいくらでもある。「うちは常連がいるから大丈夫」というが、常連が十年後も変わらず通ってくれる保証はない。新しい遊技客を増やし続ける工夫や努力なしに店の未来は見えてこないのだ。見た目の工夫や新しい魅力の発信はどんな業種でも欠かせない要素だと改めて感じる。