
先日、見慣れない某パチンコ店にたまたま立ち寄って稼動した時のことです。
紙幣サンドにお札を投入したところ、何度試してもその都度戻ってきました。最初はお札自体がダメなのかと思って、他のお札を入れましたが結果は同じ。隣の遊技台が空台でしたので試しにお札を入れてみると、問題無くお札は入りました。どうやら、私が座った台のサンドユニットに問題があったようでした。
念のため、近くにいらっしゃった従業員さんに状況を説明し、確認してもらうようにお願いしたところ、その従業員さんから思いがけない言葉が返ってきたのでした。
「そうなんですよ。他にもうまくお札が入らない台番もありますので…」
私は正直驚きました。まず最初にこの件についてお詫びがあるものだと思っていましたが、それはなく、他の台番でも同じようなことがあるとのことでした。もし感情の起伏が激しい他のお客様だった場合、ハードクレーマーとして状況が変わってしまっていたかもしれません。そう考えると、私はカスタマーハラスメント(カスハラ)とアンガーマネジメントの勉強をしていて良かったと思いました。
今回の件には、2つの問題点があると思います。
一つ目は、お札がサンドに入らないという不具合を把握しながら、そのまま放置している点。しかも、お客様に対してそのサポートが整備されていない。「この台番だけではなく、他にも入金できない箇所がある」という説明では、そのパチンコ店のオペレーションについて本当に信頼して良いのか、そして「またこの店に行きたい」と思うことができるかどうか、など再来店動機を大きく損ねかねません。私は「なぜ直っていないのか」などと尋ねることはしませんでしたが、複数箇所で入金できないことをそのままにしているのは、お客様のことを考えていないと受け取られてもやむを得ないでしょう。
二つ目は、その件に対してお客様にお詫びが無かったことです。私は、特に強い口調などで従業員さんに伝えてはいませんでしたし、あくまで「要望・要求」としてお伝えしました。本来、「クレーム」とはこうした要望や要求を差す言葉です。しかし、対応を誤れば話がこじれ、当日のオペレーション全体に悪影響を及ぼすこともあります。お客様が故意に起こしていない事象の場合は、まずはお店側からその件についてお詫びをし、傾聴に徹したうえで解決策を探る姿勢が求められます。
今回の件の一番の問題点は、お札が入らなかったことを放置している点に尽きます。店長さんもその状況を確認できていないとイコールにせざるを得ません。「お店そのものが店長さんそのもの」と言われることがありますが、まさにそれを感じさせる出来事でした。不具合はそのまま放置しないことを望みます。
(文:ヨッツマングローブ)

